野外ライブ

子を連れてお外へ行く。

気が付くと歌っている。

「ラリラリ ラリラ~

 しーらーべーは アマリリス~」

 

外で声を出して歌うことの気持ちよさよ。

これって、子連れのすごい特権なんじゃないか。

今まであまり子供がいることのメリット・・・

ではないな、お得感を得たことはなかったが、

大きなメリットを見つけた気分だ。

 

あと、即興での作詞作曲能力も手に入る。

「おしょとが さむいー

 ぶるぶる しちゃう~」

などと、童謡とロックのリミックス(という言葉でいいのかは知らない)

で熱唱する。

お風呂の最中、子が口をへの字にして泣きそうになったら、

あわてて

「いい子ー いい子ね~

 よしよし しちゃう~」

と、節をつける。

 

さっきも、野外ライブのごとく、

「いぇい いぇい 明日は土曜だ

 寝坊するんだぜ いぇい」

と、熱唱していたら、うしろからおばあさんに追い越された。

素直になれなくて

知人から、子どもの写真が送られてきた。

「元気~?」からはじまり、子育て関連の情報をお知らせしてくれる。

情報提供だけが目的か?

いや。

この一言をいわなくては。

「〇〇ちゃん、元気~?かわいくなってるだろうなぁ」

と。

そうすると、待ってましたと言わんばかりに、

たくさんの子供の写真を送ってくれる。

 

よかった。

 

かわいく着飾った子供の写真を見せたくて仕方ない気持ち、わかる。

だけど、なんでだろう。

わたしは見せる気になれない。

かわいく着飾れないし、部屋はきたないし、

あの子に比べるとかわいくないかもしれない。

そんな風に思ってしまう。

 

ごめんね、と思う。

 

でも、

ぼんやりと目を覚ました顔や、

体いっぱいで泣いてる姿、

へへっと笑う顔、

とってもかわいいと思ってる。

 

素直になれないけども、

やっぱりかわいいと思ってる。

薔薇が咲いてた

車で少々行ったところに広大な公園があり、

バラが見ごろを迎えているという。

とにかくどこかに行きたくて、出発した。

 

 

そこそこ咲いていたバラは、いろんな形があり、

匂いも「バラ!!」と主張しているものもあれば、

植物の青臭い匂いしかしないものもある。

もともとバラに興味があったわけではないが、

それなりに、楽しんだ。

 

家族写真を撮る。

ベビーカーを押して公園を散策する。

ときにははしゃぐ娘に声をかける。

 

わたしは元来結婚願望がなく、

よき家族像に対しては、なんとなく背筋がぞっとしてしまい、

どちらかというと嫌悪感がある。

だが、今のこの状況は、まぎれもなくわたしがぞっとしてきた

ハッピーな家族そのものである気がして、おどろいた。

「こんな自分じゃだめなのでは?」

と、思ってしまう自分もいたが、この変化をありがたく受け入れるのも、

悪くないのではと思えた。

 

偏屈で意地が悪くて自己中心的なわたしが結婚できたのは、

まぎれもなくこの人のおかげである。

子どもが苦手で、近寄ってほしくなくて仕方なかったわたしが子まで持てたのも、

この人のおかげである。

 

恩をすぐ忘れるわたしなので、

こうして書き留めておかなくては。と、思う。

わたしのなかに何かが咲いたような気がした日だった。

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うんちは5回まで

離乳食をはじめてから、娘のうんちの回数が激増した。

少量を小出しにしてくる。

いままで1~2回だったのに、なぜだろうか。

腹圧がかかるせいもあるだろうが、寝返りのたびに

うんちをするといっても過言ではない。

 

おむつが目に見えて減っていく。

昭和のお父さんが、

「おむつとミルク代を稼がなきゃ」と、

言っていた気持ちがよくわかる。

「どうしよう、足りるだろうか」

ハラハラしてくる。

 

なんせ、日に10回、彼女はうんちをするのだよ。

追いうんちもしてくる始末だ。

おむつかぶれをしないようにマメに変えるが、

ああ、19円が一瞬で飛んでいった…。

と思わないといえばウソになる。

 

せめて3回、いや、5回にならないか。

ならないよね。

心配だし、病院に行こっか。

わかっちゃいるけどやめられない

 

夕食を作っていると、娘が泣いている声がする。

プレイマットのうえでご機嫌だったはずだが・・・

と、慌てて様子を見に行くと、最近覚えた寝返りをしたのはいいものの、

戻れないことがかなしくて、くやしくて泣いている。

 

はい、よいしょー

 

と、ひっくり返してまた作業に戻る。

 

3分後、また泣いている声がする。

 

はい、よいしょー

 

と、ひっくり返す。

これを5回ほど繰り返す。

 

寝返りかえしロボットになっているようでむなしい。

たまにフェイントもあってますます憎たらしい。

こちとら気が短いので、いらいらしてくる。

「あのさあ!泣くのわかってんならやめなって!!」

こんなこと言ったってなんの意味もない。

 

だってわたしは寝返りを覚えたんだもの。

できるんだもの。

泣いちゃうのはわかってるけど、やめられないのよ。

 

うん、そうだよね。

イライラしちゃってごめんね。

 

斉藤和義の歌のように、

今日だって あなたを思いながら、

寝返りをかえし続けるよ。

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空手チョップかスペシウム光線か

 

なんとはなしに手首が痛い。

そして親指の付け根が痛くて泣きたい。

筋が痛いというか、とにかく日常の動作がつらい。

スマホをいじるのもつらい。

サポーターをすると楽だが、トイレの時にめんどうだし、

四六時中しているわけにもいかぬ。

 

どうやら子のだっこが原因らしい。

首がもうすぐ完全にすわる我が娘は、だっこをせがんでやまない。

その要求に忠実にこたえた結果がこれである。

 

調べると、コツがあるようで。

手首を使わないことで手首を痛めずにすむらしい。

はじめての子なので、たいせつにギュッとだきしめていたが、

それではいけない。

まっすぐ。利き腕を直角にして。肘から下はまっすぐ。

 

空手チョップ、あるいはスペシウム光線を思い出して。

親指も曲げない方がよさそうだ。

腕を直角に曲げて、お尻の下を支える。

 

これでかなり痛みが改善された。

力道山にしろウルトラマンにしろ。

ヒーローの気分で、わたしは今日も子をだっこするのだ。

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